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学校だより

高1東京研修 2日目

今日は、宿泊先にて学院OBの東大生(61K)との面会→東大見学→アメリカンエキスプレス訪問→宿泊先にて学院OBの東大生(63K)との夕食懇親会 というスケジュールです。

学院OBの東大生(61K)のお話・座談会

学院OBの東大生(61K)の橋本さん(工学部)、向井さん(工学部)、小寺さん(経済学部)が参加しました。学院時代どんな生活を送っていたか、どのような受験勉強をしたか、大学生活をどのように過ごしているか、どんな講義をとっているのか などについて話してくださいました。

66Kからの質問に対するご回答を一部紹介します。

【東京のメリットは何か?】

・広島にいる時は、同じような人々が周りに多かった。東京は、様々な場所から、それぞれ背景が異なる人々が集まってきているので、色々な価値観に触れることができる。楽しいし、自分自身の発見にもつながる(橋本)

・モノ・情報がたくさんあってレベルが高いし、できる経験が格段に多いと思う。東京で進学したら、若い頃から広い世界を見ることができる(向井)

【学院時代に勉強以外にやって良かったこと・頑張っておけば良かったことは?】

・頑張っておけば良かったことは、断然、他者とのコミュニケーション(全員)

・科学系のオリンピックを受けるとき、メダルが欲しくて受験人口の少ない地学・地理オリンピックに取り組んだ。結果として地理は銅メダルが取れて、地学は東大受験のときに使ったので役に立った(向井)

・高校では部活を辞めてしまう人が多いけれど、部活を一生懸命にやれる時期というのは短い。面白くない時もあると思うが、真剣にやってみたらいい思い出になると思う(橋本)

印象的だったのが、小寺さん(まもなくフランス留学予定)がフランスに興味を持ったのは、数年前にイエズス会の神学生として本校に赴任されていたクロディエン先生(コンゴ出身)と仲良くなってフランス語でお話ししていたことがきっかけ、というエピソードでした。これを聞いたとき、神父様や先生方が仰っている「教育は種まきのようなものである」という言葉を思い出しました。しかし、まかれた種をすぐに花開かせることは誰にでもできることではなく、小寺さんだからこその結果かもしれないとも感じました。

東大見学

先ほどお話をしてくださったお三方が、東京大学本郷キャンパスを案内してくださいました。構内を一通り見て回った後は、東大食堂で向井先輩おすすめのケバブなどを食しました。大変おいしかったです。

お忙しい中、後輩たちのために午前中いっぱいの時間を割いてくださった橋本さん、向井さん、小寺さん、本当にありがとうございました。

アメリカン・エキスプレス本社見学

神谷町の駅を出た目の前にアメリカン・エキスプレスの本社がありました。今回の見学が叶ったのは、社員の13K西岡さん(翠友会関東支部長)のご助力によるものです。西岡さんが学院生だった頃はまだ東門・ザビ体・西館がなく、現在アルペ講堂がある場所には修道院が建っていて20名ほどの神父様がいたと懐かしんでおられました。

西岡さんはマタイによる福音書4章4節の“人はパンだけで生きるのではない。神の口から出る一つ一つの言葉で生きる“という言葉を引用され「人が生きるためには物質的なもの(=パン)だけではなく精神的な充足が必要だ。しかし、精神的な充足だけではだめで、例えば家族ができると生活するためにある程度のお金がどうしても必要になる。今後自立するときにどのくらいのお金がかかるのかを知るのは大切である」とお話ししてくださいました。

次に、広報担当副社長の佐藤さんが、アメリカン・エキスプレスの事業内容と、現在の主な事業であるクレジットカードの仕組みについて教えてくださいました。

ここで、今日参加する金融教育ワークショップについて、公益財団法人ジュニアアチーブメント(アメリカで100年以上続いているNPO法人)の黒木さん・佐川さんが説明してくださいました。生徒はそれぞれ異なる年齢・家族構成・年収の人間となり、家計管理にチャレンジしました。収入からまず税金が引かれ、残ったお金でどのように生活をやりくりしていくかを試行錯誤しました。

【生徒の感想】

・独身だったら家計管理しやすいが、子供や配偶者がいたら衣服や生理用品などを買う必要があるので、考えるのが大変だった。

・初期条件がひどいと感じた(低収入で、配偶者+子供がいる)。自分のぶんを切り詰めることでなんとかやりくりできた。

・家族がいると使える金額が減るなぁと思った。親に感謝しなければと感じた。

ワークショップの最後は「進路を考えるとき、今日のワークショップを参考に自分の送りたい生活を思い描いて、それを実現するために今やるべきことは何かを考えてほしい」という黒木さんの言葉で締めくくられました。

その後、ワークショップでサポートに入ってくださったアメリカン・エキスプレスの社員の皆様とキャリアトークをさせていただきました。興味深かったのは、アメリカン・エキスプレスでは社内の空きポジションが常に開示・募集されていて、面接をしてマッチングすればそのポジションを得ることができるというシステムのお話です。どういうキャリアを積むかを考えることができ、自分の行きたい道を進むことができる利点があるとのことでした。また、外国の部署とやりとりをすることが多いが、そのときに日本人的な性質からNoと言えず譲ってばかりいたら仕事をどんどん押し付けられるので、勇気を持ってNoと言わないと自分の部下にも影響するので気をつけている という外資系企業ならではのエピソードも伺うことができました。


【全体の感想・生徒より】

・失敗を恐れずに色々チャレンジしていけばいいと思った(T・Mさん)

・ワークショップで、自分に設定された収入が少なくてやりくりが大変だったが、実際にそういう生活をしている人もいるのだと思い至り、視野が広がった(A・Oさん)

・会社が必要としているものと、自分が必要としているものがマッチングすると良い感じになる。そのためには、会社の雰囲気をつかんで置くことが大事だと思った(S・Tさん)

【全体の感想・社員の皆様より】

・高1でこれから進路を決める段階にいるとき、こうしたワークショップを受けることができてうらやましい。得られたことを噛み締めて、視野をしっかり広げて選択をしてほしい。

・自分が学校で勉強などが一番だったとしても世の中にはもっとすごい人がいるわけで、それを知ったとき落ち込むと思うけれど、継続することで一つ自分の武器ができると思う。

・継続は大事だけれど自分は飽きっぽい。その場合、飽きない様にやり方を少しずつ変える、という継続の方法もある。

・楽しかったし、自分たちも得るものがあった。道は必ず一つというわけではない。あちこちに行っても進めば自分の道ができる。選んだ道に間違いということはない。

・今までワークショップを受けた中で最もクオリティの高い学校だと思った。失敗を恐れず色々なことにチャレンジしてほしい。失敗しても、その失敗をきっかけにまた色々と広がる。


アメリカン・エキスプレス社員の皆様、ジュニアアチーブメントの皆様、ありがとうございました。

学院OBの東大生(63K)との夕食懇親会

宿泊先で、今年卒業した63Kの東大生と一緒に夕食を食べながらお話ししました。

左から、加納さん、松田さん、63Kもお世話になった金原進路指導部長、磯本さん、津田さん、中島さん。定期試験が昨日終わったとのことで、皆晴れやかな顔をしていました

5グループのテーブルを63Kの先輩方が20分おきに回って懇談するというハードスケジュールでした。下の写真を見るとお気づきになるでしょうが、66Kは夕食を食べ終わっているのに先輩は質問が殺到して答えるのに忙しく、なかなか食事を終えることができませんでした。しかし、先輩方は最後までにこやかに楽しくお話ししてくださいました。囲碁部やブラスバンド部、地学オリンピックの活動などで面識がある66Kも多く、話が盛り上がりました。

最後に、先輩方から一言ずつメッセージをいただきました。

松田さん:高1〜高2までは気負いすぎず楽しく過ごしてほしい。

加納さん:新しいことを追加でしようと思うと何かを削らなくてはならないが、睡眠時間は削ってはいけない。他のものを削ろう。

津田さん:勉強の仕方は人それぞれ違って10人いれば10通りある。今日色々話したけど、人のアドバイスは真剣に聞きすぎず話半分で聞くといい。

中島さん:高1の頃は、色々な経験をしてほしい。

磯本さん:大学に入ったら勝ちである。大学にはすごい人、優しい人、面白い人がいっぱいいて本当に楽しいよ。

63Kの皆様、本当にありがとうございました!今回の懇親会は、松田さんが63Kの東大生たちに声をかけてくださり実現しました。

昨日に引き続き、幅広い世代の学院OBの根底で息づいている”For Others, With Others”の精神を感じた1日でした。

明日はいよいよ最終日です。