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学校だより

高1東京研修 1日目

7/30〜8/1まで、高1(66K)の東京研修があります。

1日目は、広島から東京に新幹線で移動→国会議事堂見学→国家公務員の学院OBに面会→宿泊先 というスケジュールです。

東京に到着して新幹線のホームに降り立つと、熱風が顔に吹き付けました。今日の東京の最高気温は37℃とのことでした。

国会議事堂見学

国会議事堂見学では、6K平口洋衆議院議員の秘書の廣瀬さん、51K渡さん・51K玉井さんに案内をしていただきました。見学の前に、まずは議員食堂で名物のカツカレーをいただきます。

議員食堂のカレーは人気メニューであり、その理由はすぐ提供されてボリュームがあるためだそうです。特に選挙の前には験を担いでカツを食べることがあるとのこと。

この他にも、天皇陛下がお越しになった際のみ使用される中央玄関や中央広場、御休所など、普段は閉ざされていて見ることのできない貴重な場所を案内してくださいました。これらの場所に用いられている石材は大理石・花崗岩で、大理石は約3億年前(古生代石炭紀ごろ)のものだそうです。陛下がお見えになる際にはすべて紫色の長い絨毯が敷かれること、中央広場の照明はぶどうの房を逆さまにしたような形状になっているがその理由は陛下の影を踏まないため など、興味深い解説をしていただきました。廣瀬さん、ありがとうございました。

学院OBのお話・座談会

見学の後は、学院OBの皆さんのお話を伺い、その後座談会をする時間が設けられました。

今回、6Kの平口さんは海外出張のため不在でしたが、66Kのために「皆さんの目の前には洋々たる未来が広がっていて、自力で生きていかなければならない。これから君たちには大学進学・就職が待ち受けていて、いずれも試験を受けることになる。試験というのは水物で、力があっても落ちたり、自分より学力が低そうな人が受かったりする。大事なのは、失敗をしたとしても、その失敗を出発点として頑張って、そこから這い上がる力である」と力強いメッセージを送ってくださいました。平口さん、ありがとうございました。

参加してくださったのは、51K渡さん(経産省)・51K玉井さん(特許庁)・36K加藤さん(特許庁)・41K齋藤さん(特許庁)・50K萩原さん(農水省→内閣官房デジタル田園都市国家構想実現会議事務局に出向中)・52K三隅さん(国交省)の6名です。

52K三隅さんは、国家公務員の魅力について「社会に与える影響力の強さ・日本のあるべき姿を考えることができる・若手から活躍できる」とお話ししてくださいました。三隅さんは理系ですが、文理どちらでも国家公務員になることができると教えてくださいました。

50K萩原さんは、高校生の頃から政治そのものに関わりたいという気持ちがあり法学部に進学されたとのこと。「自分は何の分野が楽しいのか?」を検討するのに役立った東大の進振りのシステム、そして官庁訪問の説明など国家公務員になるためのプロセスを教えてくださいました。現在は(ざっくり言うと)地方を元気にする業務に携わっており、国の土台となる仕事と自負していると仰っていました。

36K加藤さんは、ご自身の最初の分岐点は、まず高1の最後に理系か文系を選んだときだったそうです。中学受験は親が選んだのであって自分が選んだ気持ちはなかったが、この文理選択は自分で選んだものであり印象深いとのこと。特許庁に入ってからは様々なお仕事を経験され、知財行政で調整力や企画力を、審査・審判では専門性を、海外のお仕事では国際性をそれぞれ身につけることができたと仰っていました。

その後の座談会では、「英語はどのくらい必要か?」「なぜ今の仕事を選んだのか?」「学生時代やっておけば良かったと思うことは?」「高校と大学で受けた影響はどちらが大きいか?」「発表が苦手なのでアドバイスが欲しい」「残業はあるのか?」「東京のメリットとデメリットは?」など、様々な質問が投げかけられ、OBの皆様はどの質問に対しても丁寧に答えてくださいました。また、勉強に関するアドバイスもしてくださいました。お忙しい中、貴重なお時間を割いてくださってありがとうございました。

宿泊先へ

ホテルに到着したら夜のミーティングまで自由時間です。近くのお店を調べて夕食を食べたり、早めにお風呂に入ったりしました。ミーティングまでの時間を使ってスカイツリーを見に行った人もいました。元気ですね。

ミーティングまでの時間に、今日印象的だった出来事について、何人かの生徒にインタビューを行いました。


S・Tさん:座談会の内容がすごかった。こちらが聞きたいことをしっかり答えてくれた。例えば、将来のなりたい職業を決めるタイミングについて、今の時期に決める人もいるし高2くらいの時期に決める人もいるとわかり、進路を考える上で参考になった。

M・Iさん:欲しい情報を教えてくれた。例えば、勉強の仕方や、大学受験という意識が出始めたのはいつごろか、など。そこで意識が出始めるんだ!と思った。また、国会議事堂見学では、それぞれの設計に意味があるのだなと思った(天皇陛下しか登れない階段など)

K・Tさん:とても貴重な話が聞けて楽しかった。2時間も持つのかなと思ったけどあっという間で、足りなかった。少人数だからこそ聞けたことがあったと思う。一番印象的だったのは、興味についてのこと。ある人は高1の段階ですでに自分が何に興味があるかわかっていて、一方では高校から大学にかけて色々なことに興味を持っていたという人もいた。後者の方に、どう絞り込んでいくのかを聞いたときに「就職する段階になって、今自分がやりたいことは何なのかと考えたときにそのとき一番良いと思うものを選べばよいのではないか。もしそのとき違った道を選んでいたとしても楽しかったと思うし、そこまで気負う必要はない」と仰っていて励まされた。


座談会の様子を横で見ていて感じたのは、OBの方々が本当に親身になって、あたたかい気持ちを持って接してくださったということです。彼らの中には、かつて東京研修やフィリピン研修に行ったという方がいました。今回参加した生徒の皆さんは、お話や座談会の中で、自分がしてほしかったことを受け取ることができたと思います。
新訳聖書のマタイによる福音書7章12節には“人にしてもらいたいと思うことは何でも、あなたがたも人にしなさい“と書かれています。皆さんが今日のことを忘れないで、自分が与えられたことをいつか遠い未来で誰かに与えたり、また東京研修に行きたかったけれど行けなかった人と今回の旅での経験を分かち合ってもらえたらいいと思います。