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講話

10月26日 朝礼

おはようございます。
 今朝はまず、奉仕委員から献血についての話があります。
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 では話を続けます。
 文化祭まであと1週間となりました。先週、文化委員長から「燃焼祭」という今年のテーマが発表されました。あのような形での発表は学院では初めてのことで、今までにない新しいものへの期待が膨らんできます。どのような文化祭になるのか、楽しみにしたいと思います。

 さて、今学期から生徒一人一人にiPadを持ってもらっています。そのことについて始業式で生徒指導部長の三谷先生から「設定を外さないこと」「自己管理の意識を高めること」という2つの大切な話がありました。導入して2か月ほど経ちましたが、私からも少し話をしておきたいと思います。
 保護者にもお伝えしたことですが、今、全国の小中高校で、タブレット等の情報通信端末の一人1台の導入が進められています。そんな中、本校でも導入して、授業の理解を深めたり自分で勉強を進めたりするための道具として、みんなにタブレットを活用してもらい、学校教育の一層の充実を図りたいと考えています。また、インターネットから必要な情報を自分で取り出してそれを利用する「情報活用能力」を、みんなに身につけてもらいたいと思っています。さらに、生徒と家庭や、生徒と学校の間の連絡にも使えるようにしたいと考え、通信機能を持ったiPadを持ってもらうことにしました。
 このiPadは、勉強やその他学校活動で必要なときに使う教育のための機器なので、それに相応しい使い方をしてもらうために、設定を学校で管理し、いくつかの制限を加えています。本当は制限など加えなくても、全ての生徒がきちんと自己管理をして使ってくれるのが理想で、いずれはそうなるものと期待をしています。
 ただ現状は、みんなも聞いているかと思いますが、学校教育の目的から外れたいい加減な使い方をしている生徒がいます。下校中、バスや電車の中でiPadを開いて遊んでいる学院生がいて、他のお客様の迷惑になっているという苦情も届いています。iPadを導入して教育の質を高めたいと思っているのに、iPadを持たせることで、担任の先生や生徒指導の先生の生徒を叱る仕事が増えたというのでは、全く情けないことです。

 因みにOECD(経済協力開発機構)が、2018年度に、各加盟国の義務教育終了段階にある生徒を対象に実施した調査によると、「学校以外の場所で平日に、学校の勉強のためにインターネットをどれくらい利用しているか」という問いに対し「毎日またはほぼ毎日利用している」と答えた生徒の割合が、OECDの平均では23.1%だったのに対し、日本は6.0%で、加盟37か国の中で最下位でした。
 一方で、デジタル機器を使って「平日、毎日またはほぼ毎日、1人用ゲームで遊ぶ」と答えた生徒は、OECDの平均が26.7%に対し、日本は47.7%、「平日、毎日またはほぼ毎日チャットをする」と答えた生徒は、OECDの平均が67.3%に対し、日本は87.4%と、どちらも37か国中1位でした。
 極端な結果のものだけを紹介しましたが、他の質問項目の回答を見ても同じような傾向で、日本の生徒たちは海外の生徒と比べ、デジタル技術を娯楽には大変よく使うが、学びにはほとんど活用していないという結果が出ています。日本の生徒たちは、学びのために活用する術を学校であまり教わっていないと言えるのかもしれません。本校でも教育にタブレットを導入するのを機会に、タブレットは娯楽のためではなく学びのための道具であるという意識を、みんなにもしっかりと持ってもらいたい。それが世界標準です。
 来週の文化祭でもiPadを活用する場面がたくさんあると思います。いいことだと思います。自己管理の意識を高め、正しい使い方、相応しい使い方を心掛けてください。